イタリア人は時間に遅れる?
こんにちは、現在南イタリアを旅行中のタズミです。
ローマ・ナポリ・ポンペイ・ソレントを回って北上していく予定です。
(写真はアマルフィで撮ったもの)
旅行中ということもあり改めて再認識したことですが、
今日はイタリア人の時間の概念について書いていきたいと思います。
前職や現在の職場を通してわかったことですが、
ほとんどのイタリア人は会議の時間に遅れてきたり、待ち合わせの時間に遅れてきます。
私の経験を元に、どれくらいほとんどのイタリア人かというと、
現職(イタリアの北);
1.外国人の役員が参加する会議にしか時間通り(時間ぴったり)にこない。(遅れたりもする)
2.部内のミーティングは二年間で一度も時間通りに始まったことがなく、5-10分遅れて始まる。
3.社内を相手にしている部門の人は20-30分会議が遅れて始まることもある。もちろん、時間通りに彼らが来たことはない。
4.下請け会社との会議が一度も時間通りに始まったことがない5-10分遅れて始まる。
前職(イタリアの中央部);
1.電話会議にいつも15分は遅れて参加。10分待って電話をしてみると、いまダイアルしているところだ、、、といって待っていると結構時間が経っていたりする。。
(絶対通勤途中とかコーヒーブレイクだったでしょ、といつも思っていた。笑)
2.1のことがあり、イタリアオフィスの人には会議時間より15分早い時間を会議時間として通知したほうがいいのではないか、とまじめな提案が各海外ブランチからあった。
現在プライベート;
1.ホームパーティーで友人宅に時間に10分遅れて到着すると、誰もまだきていない。主催者の料理も全然できていない。笑
2.Aperitivoという夕食の前に、ポテチなどをつまみながら食前酒を飲むことがイタリアでは習慣としてありますが、やっぱり誰も時間通りに来ない。
3.イタリアの街を案内するといわれ、楽しみにその場所に行くと、やっぱり指定された時間通りには来ない。
(もちろん100%のイタリア人全員がそういうわけではないですが)
などなど、あげればきりはなく、
時間通りに来るイタリア人の友達は、私は一人しかいません。
(彼女は私が日本人なので時間通りに来るようにしているといっていました。笑)
私は、特にイタリアにきてすぐは、仕事にかかわる面で時間が遅れることに、
いつもイライラしていました。(今でもたまにしてしまうけど)
ただ、一度イタリア人に、なんで遅れてくるんだ?という不満をぶつけてみると、
彼らの返しに少し、なるほどな、という思わされることがありました。
伊「(いつも通りに会議に遅れてきて、ごめんの一言もない)」
た「時間に遅れてきてるけど、どうして会議に遅れたの?
そんなに遅れてこられても、会議時間がずれ込むだけだし、
会議参加者の時間を尊重していないように見受けられるよ」
伊「参加者の時間を尊重する…その考え方はなかった!
でもあなたはその待っている時間、無駄にしているの?
別にメールチェックしたり、自分の仕事したりできるじゃん。」
た「(ええええええ)」
正直、言葉を失いました。
「いやいやいや」
というのが正直に思ったことですが、
でも彼らが言っていることもあながち間違いでもない。
彼らからしたら、状況に応じてフレキシブルに物事に対応することは当たり前のことなんですね。ですので、
- 誰かが会議に遅れている場合は、参加者がくるまで自分の仕事をしている。
- Aperitivoに誰かが遅れてきているなら、Barの店員さんとおしゃべりをしてみる。
- 街を案内する人が遅れてきているなら、自分で街を見回ってみる。
これらは私がかかわったことのあるほとんどのイタリア人が普通にしていることです。
会議室に時間通りに(むしろ10分前には)来ること、
全員がそろうまで待っているべきだということ、
日本人としてのその考え方に囚われすぎていたな、と気づかされた出来事でした。
別に、待たずに事務所に戻って仕事すればいいんですもんね。
よって、
自分の時間の所有者は自分。相手の時間は相手のもので相手が責任を負っている。
フレキシブルに動くか、ルールや‘べきこと’に囚われるかは自分で決める。
上記はイタリア人から学んだ新しい視点の一つです。
イタリア人や東南アジア人と仕事をよくしている方、赴任中の方、
いつも会議に遅れてくる人にイライラしている方、
このイタリア人マインドを参考にしてみてください。
そして、もう一つ重要なことがあります。
もし会議時間が遅れて始まること、待ち合わせに遅れてくることが嫌な場合は、
しっかり相手に時間通りに来てほしいと伝えてください。
時間に遅れてくることは文化はどうあれマナー違反です。特にビジネスにおいては。
日本人の方はしばしば相手に不服であることを伝えず、我慢している人が多いです。
言葉にしないと相手には伝わりません。
また、逆に言葉にしないことを利用してくる人もいます。
ですので、嫌なことははっきり嫌だと伝えてください。
相手はあなたが不満に思っていることを察してはくれません。